伊那谷の低山

吉田山案内ページへ 小八郎岳案内ページへ 烏帽子岳案内ページへ 戸倉山案内ページへ 高烏谷山案内ページへ 守屋山案内ページへ  伊那谷は、山国信州の中でも特にアルプスに恵まれた地域です。

東西に南アルプス、中央アルプスが大障壁としてそびえ立ち、間には南北に流れる天竜川を擁しています。

 アルプスから派生した稜線には特徴的なピークが有り、またアルプスの前山には眺めの良いピークがいくつも有ります。これらはそれぞれの市町村の「おらが山」であり、地元の人々にとって誇りの山でもあり、また信仰の対象として古くから崇められていた山々でもあります。

 多くの山からは伊那谷を眺められ、四季の移ろいを山や田圃や大気に感じることができます。春の芽吹きや田圃に水が入ったときの鏡のような美しさ。夏の萌えるような緑やひっそりと咲く植物達。秋の紅葉と黄金色の田圃。そして、春を迎えるためのアルプスの厳しい冬景色。

 これからご紹介します<伊那谷の低山>は、最高峰で約2200メートル、ほとんどの山は2000メートル以下となっています。当然の事ながら全ての山は日帰りですが、中にはハイキングの領域を越えている山も有ります。難易度をA〜Cの三段階で表示しますので、参考になさってください。またどの山に入る場合でも飲料水は必ず携行して下さい。ほとんどの山はルートに上水が有りません。

 
伊那谷の低山は二つに分ける事ができます。一つは中央アルプス側の低山で、これらはアルプスから直接派生してきた稜線上にあるピークです。為に植物等はそれに準じた物となっていて、高度が上がって行くに連れ、ガイドブックに載っているような花などを目にすることができます。またほとんどの山は、そのまま登っていけば主稜線上に出てしまうというダイナミックな一面もあります。最高峰は烏帽子岳の2194.5メートルとなっています。

 もう一つは南アルプスの前山、伊那山脈です。北を諏訪湖の南の守屋山に始まるこの山脈は、南アルプスの西側に南北120キロにわたってのびています。人によってはもっと距離を短く考える事もありますが、ここでは(私見)そのような距離と思ってください。最高峰は豊丘村と大鹿村にまたがる1889.3メートルの鬼面山です。もっとも南の山は静岡県境に近い戸倉山で1167メートルとなっています(同名の山が駒ヶ根市の伊那山脈にある)。また伊那山脈からははずれるのですが、大鹿村と長谷村にまたがる黒河山2127.4メートルも比較的入りやすい山で、しかも展望が良いので紹介いたします。

A 子供やお年寄りでも可、登山道も明瞭、ハイキングの領域
B 登山道は明瞭だが体力を必要とする、お年寄りや子供は不可
C 登山の領域、時にはルートファインディングも必要