巻平


 「かんぺい」と読みます。お店の名前は、落語で言ったら「八つあん」「熊さん」といったイメージもありますが、ここの主人はさにあらず。粋でいなせと言う言葉がピッタリの職人です。体と顔はまあるいので優しい感じがします。特に女性には優しくて、お寿司が一カン余計に付いてくるなんてこともあるようです。

 肝心のお寿司ですが、こちらは折り紙付き。東京は銀座のお店で修行していたので、洗練された味なのです。シャリとネタのバランスが抜群で、シャリは甘くなくネタの甘みが口の中に広がります。もちろん季節によって米の配合を変え、合わせ酢のバランスも変えています。特に、梅雨の季節に出回る「しんこ」の寿司は「これが寿司なのか・・・」とうならされてしまいます。 もう一つ、シャリが美味しいと白身の握りが美味しいのです。繊細で淡泊な白身の握りには、シャリの味が勝っては寿司になりません。一噛み二噛みするうちに、ネタとシャリと醤油がゆっくりと混ざり合い、渾然一体となるふくよかなうま味。寿司の醍醐味ですね。これからでしたら天然スズキとしんこの握りがおすすめ。
 お店の名前の巻きずしは、キチッと巻かれた素晴らしい出来映え。いろいろな巻物がありますが、通い詰めればその日の特別の巻物も作ってもらえます。たとえば穴子の巻物なんてのも有ります。でもこのあたりはあまり期待しない方が良いかも知れません。何しろ職人気質なのでお任せした方が良いでしょう。特に寿司の職人の前で、寿司の講釈をするのはちょっと。追い出されちゃうかもしれません。
 この店に寿司を食べに入る時は、全てを主人に任せるのが一番。予算を言って、お酒を飲むのか食べるだけなのかを明確にすると良いでしょう。それともう一つ。「高烏谷鉱泉のホームページで見ました」と告げて下さい。少しはサービスが・・・?

伊那市 荒井区 青木町 3499(伊那合同庁舎向かい)
電話番号 0265−76−1661
定休日 水曜日
営業時間 12時〜13時30。17時30〜24時